慢性的な肩こりの改善は『呼吸』を見直すこと?

京橋・桜ノ宮からアクセスが便利な、城東区・旭区に隣接する大阪市の鶴見区の今福鶴見にある、からだの悩みを『姿勢』から改善するfocoluluピラティス&パーソナルトレーニングスタジオ代表の石堂浩毅と申します。

 

近年ニュースや新聞で『健康経営』という言葉をよく聞くようになりました。

 

健康経営とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上など、組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上に繋がると期待されます。

 

健康経営は経済産業省によって定められたもので、健康経営に取り組む企業を『健康経営銘柄』として選定し、公表することで企業の健康経営の取り組みが株式市場において、適切に評価される仕組みつくりをしています。(経済産業省HPより参照)

 

私が航空機製造メーカーの会社員時代は、定期的な健康診断こそありましたが、どこか受け身で自己管理・責任にゆだねられている印象でした。

 

退職する直前は仕事も休みがちでしたし、仕事の生産性どころか覇気のない日常が続いて健康でいられることが当たり前ではないということを痛感しました。

 

健康状態の悪化から退職を余儀なくされた私にとって、健康に就業するための取り組みを会社規模で一丸となり、より密に実施することができればひとりひとり健康管理に対して自発的に取り組むことができ、医療費負担の軽減にも繋がっていくと考えます。

 

運動指導者として、また健康状態の悪化から退職することを決意した経験があるからこそ、健康経営の取り組みに対しての理解やアプローチ方法があるかと思います。

 

健康経営という視点から自分にできること、今後も模索していきたいと思います。

 

さて、本日のブログは『肩こり』についての記事となります。

 
 

今や国民病とも言われている肩こりですが、現代を生きる多くの人達が辛い肩こりを抱えています。

 

ネットで肩こりと検索すると、改善のための様々なエクササイズやストレッチ方法などが紹介されていますが、本日の記事はより身近なところから肩こり改善のためのポイントをお伝えしていきます。

 

それは、『呼吸』です。

 

実は、くり返す肩こりと呼吸には密接な関係性があります。

 

マッサージや整体に通ってもなかなか解消されない肩こりになぜ呼吸が深く関わっているのか、また呼吸という視点から改善のためのワンポイントアドバイスをご紹介していきます。

 

肩こりになぜ呼吸が深く関わっているのか?

・呼吸は1日におよそ22,000回くり返されている

慢性的に起こる肩こりが呼吸と深く関わっている理由として、肩や首の筋肉を過度に使う呼吸を繰り返していることが考えられます。

 

呼吸は1日に成人でおよそ22,000回繰り返し行われています。

 

そして、呼吸は肺に酸素を供給し体外に代謝産物である二酸化炭素を排出するため、様々な筋肉にスイッチが入り活動をしています。

 

この呼吸の過程で首や肩の筋肉を過度に使う=1日に22,000回もくり返し首や肩の筋肉の運動が生じます。

 

首や肩の筋肉の過度な活動を抑えるためには、主呼吸筋(しゅこきゅうきん)と呼ばれる横隔膜(おうかくまく)を効率よく機能させることです。

 

横隔膜は胸骨(きょうこつ)、肋骨(ろっこつ)、胸椎(きょうつい)からなる胸郭(きょうかく)に付着している筋肉です。

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※ドーム状の屋根の形をしている筋肉が横隔膜(おうかくまく)。

 

ちなみに焼肉でいうと、ハラミにあたる筋肉になります。

 

この横隔膜という筋肉はとても優秀な筋肉であり、換気活動(呼吸によって肺に入ってきた空気と毛細血管との間で行われるガス交換)における60~80パーセントの役割を担っていると言われています。

 

・横隔膜は呼吸だけでなく、姿勢を保持するためにも貢献している

横隔膜は呼吸だけでなく、実は姿勢にも影響を与える二つの顔をもつ筋肉なのです。

 

横隔膜は呼吸活動と共に、姿勢を正しい状態に保持するための役割を担っています。

 

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※横隔膜は骨盤(こつばん)や背骨(せぼね)に付着している筋肉とコルセットのような役割を果たし、姿勢を正しい状態に保持している。

 

ここでポイントとなるのが、横隔膜を呼吸をするための筋肉として、また姿勢を保持するため筋肉として両立ができているのかどうかです。

 

ここに繰り返す肩こりの原因が隠されています。

 

もし、横隔膜が呼吸するための筋肉としてうまく働かない状態では、換気機能の60~80パーセントを担うための手段を失い、代用できる筋肉として首や肩の筋肉を過度に使う、本来の呼吸から逸脱した呼吸方法が身についてしまいます。

 

しかも、疑うことなく長年当たり前のように身につけた呼吸は、簡単に修正することは難しいです。

 

正しい呼吸をコントロールすることが出来なければ、姿勢を保持すための役割としても機能することが難しい状態となってしまいます。

 

これが慢性的な肩こりの原因に呼吸が密接な関係性を持っている理由となります。

 

次の項では、本来の呼吸から逸脱した呼吸を改善するためのワンポイントアドバイスをお伝えします。

 

慢性的な肩こりを改善するための理想的な呼吸の獲得とは?

・横隔膜のスイッチをオンにする

慢性的な肩こりの原因となる、首や肩の筋肉を過度に活動させる呼吸を改善するためには、横隔膜本来の働きを復元することが大切になります。

 

横隔膜の働きは姿勢に影響を受けることもありますが、先ずは横隔膜本来の働きを取り戻すために呼吸からの介入が必要です。

 

しかし、先ほどもお伝えしましたが長年培ってきた呼吸を短時間で変化させることはなかなか難しいです。

 

呼吸の方法も様々ありますが、先ずは実践しやすい呼吸方法をご紹介します。

 

それは、『腹式呼吸』(ふくしきこきゅう)です。

 

ヨガの呼吸方法としても取り上げられている腹式呼吸ですが、この呼吸を行うメリットとしてお腹を膨らませることで横隔膜が収縮する動きを促していきます。

 

横隔膜の動きを促すことによって、首や肩に付着している筋育である胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)や斜角筋(しゃかくきん)の過度な活動を抑える効果があります。

 

また、腹式呼吸は交感神経(こうかんしんけい)の過度な緊張を抑えることができ、身体の余計な緊張を和らげてリラックスする効果も期待できます。

 
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①:両手をお腹の上に置き、鼻から息をゆっくり吸います。
 
 
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②:赤色の矢印の方向にお腹を膨らませるように意識しましょう。
膨らみを感じることが出来たら口から息をゆっくり吐いていきます。
 
 
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③:②の呼吸に慣れてきたらウエスト部分を挟むように手を添えて、吸った時に黄色の矢印の方向にも膨らむように意識します。

 

1セット5~10回を目安に朝と夜寝る前に行ってみてください。

 

ここでひとつポイントとなるのが、お腹を膨らませることはもちろん、吸った空気を吐くことにも意識を向けてください。

 

息を吸ってお腹が膨らんだら、10秒くらいを目安にゆっくりと息を吐いてみてください。

 

横隔膜は肺が膨らむスペースを与える働きだけでなく、吸った空気を体外に排出する際に弛緩(しかん)することで、呼吸をするための筋肉として、また姿勢を保持するための筋肉としての働きを効率的に促しています。

 

本日のまとめ

本日は慢性的な肩こりを解消するために、『呼吸』という視点から原因と改善のためのワンポイントアドバイスをお伝えしていきいました。

 

姿勢や生活習慣など、本来の呼吸から逸脱した呼吸が身体に身につくことによって首や肩の筋肉の過度な活動にスイッチが入り、呼吸を一つの運動として捉えると1日におよそ22,000回首や肩の筋肉の運動が生じていることになり、慢性的な肩こりの原因に繋がってしまいます。

 

改善策として、横隔膜本来の働きを復元していくことが大切なポイントになります。

 

長年疑うことなく身につけた呼吸を短時間で変化させることは容易ではないですが、様々な呼吸方法があるなかでも先ずは『腹式呼吸』など取り組みやすいものからチャレンジしていくことが、慢性的な肩こりを改善することに繋がっていきます。

 

なぜなら、呼吸は一生涯行う運動だからです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

パーソナルトレーナー 石堂浩毅

 

・お問い合わせについて

慢性的になっている辛い肩こりでお悩みの方は、下記リンクより一度お気軽にご相談下さい。

現在の症状や生活習慣などに合わせた改善のためのワンポイントアドバイスをお伝えいたします。

 

 

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