京橋・桜ノ宮からアクセスが便利で、城東区・旭区に隣接する大阪市の鶴見区の今福鶴見にある、からだの悩みを『姿勢』から改善するfocoluluピラティス&パーソナルトレーニングスタジオ代表の石堂浩毅と申します。
私達が日々当たり前に行っている呼吸。
呼吸は1日におよそ23,000回もくり返し行う無意識の運動とも言えます。
なんとなく呼吸は健康にいいもので、深く息を吸うことが気持ちをリラックスさせたり、時にダイエット効果があるという情報を聞いたことがあったり、なんとなく一般的に認知されている方も多いかと思います。
確かに、生きる上で欠くことのできない酸素を細胞に届けるためたくさん空気取り込みむことも間違いではありませんが、呼吸とからだのつながりはより密接で、吸うばかりでは効率的に酸素を細胞に届けることができません。
また、呼吸は唯一随意的(自分の意思に基ずくこと)に自律神経へのアクセスを与えるものです。
そのため、自律神経によってコントロールされている内臓機能の働きや、姿勢を理想的な状態に保とうとする筋骨格への神経伝達など、これらの働きは日々の呼吸の質によって大きく影響されるといっても過言ではありません。
では、どのような呼吸が理想的なのでしょうか?
腹式呼吸 VS 胸式呼吸、どちらがいいのでしょうか?
どちらがいいということではなく、どちらも必要です。
呼吸は食生活と同様に、偏りではなく選択肢があるということが理想的です。
それではなぜ選択肢が必要なのでしょうか?
呼吸の質を見直していくことで、からだが抱える様々な問題を解決する糸口につながっていくかもしれません。
吸うことに意識を向け過ぎていませんか?
呼吸は吸って酸素を体内に取り込み、吐くことで二酸化炭素を排出する双方のくり返しによってガス交換が達成されます。
しかし、どうしても深く息を吸うことがいいというイメージが一般的に持たれやすく、吸うことに意識を向けすぎてしまう傾向が強い方が多い印象を受けます。
もちろん、深く息を吸うことで気持ちのリセットやリフレッシュを促す効果もありますので否定しているわけではありませんが、吸うことに意識が向きすぎてしまうと、ガス交換のバランスが崩れてしまい体内の酸素量の割合が多く傾くという側面も持っています。
吸うことに偏った呼吸が慢性化されることで、血中の酸素を脳や細胞に届ける時に、血中から酸素を手放すために必要な二酸化炭素の不足によって、効率よく酸素の運搬ができなくなってしまいます。
酸素の運搬機能の低下は消化吸収や代謝機能にも影響を与え、太りやすく痩せにくい体質、慢性的なむくみや冷え症の原因になります。
また、ストレスへの耐性が低下し、ネガティブな思考や倦怠感などの精神的な変化にも影響を与えてしまうのです。
つまり、深く息を吸うことと同様、深く息を吐くことにも意識を向けることが大切です。
お客様に呼吸の介入を行う際、深く吐くことが苦手な方が多く、すぐに吸いたくなってしまう方が多い印象を受けます。
深く吐くことができなければ、呼吸量の増加につながりからだの緊張状態も高まりやすくリラックスの仕方が分からなくなってしまうという自律神経の働きにも影響を与えます。
通常の呼吸量に対して、ぜんそく患者の方はおよそ2~3倍も呼吸量が多いというデータもあります。
運動習慣の有無に関わらず、『深く吸えるし深く吐ける』という呼吸に選択肢を与えられることが大切になります。
呼吸は歩行のスタート地点。
呼吸は単にガス交換という役割だけでなく、2足歩行で生きる私達にとって大切な『歩行』という機能にも深く貢献しています。
人間の発育過程において、呼吸は一番最初に行われるものであり、最後に歩行という動作を獲得します。
私達は呼吸を通して歩行に必要な上半身や骨盤の回旋(ねじる動き)、左右への重心移動を身につけていきます。
しかし、私達現代人の多くは座っている時間の長い生活習慣に偏りやすく、姿勢が悪化する影響などから背骨や肋骨の動きが硬くなり、本来持っている呼吸機能の低下に陥りやすい環境にあります。
中でも、呼吸に関与する筋肉の中で1番貢献度の高い横隔膜(おうかくまく)の上下動が制限を受けやすくなります。
当ブログやネットでも横隔膜と呼吸の関係性について紹介している記事は多数あり、もうすでにご存知の方も多いかと思いますが、横隔膜は上記の図のように呼吸のタイミングに合わせてドーム状の形から平坦化し、またドーム状のカタチに戻りながら上下動をくり返す可動性を持っていることが理想的です。
私達現代人の多くの方に見られやすい偏りのある生活習慣では、本来の呼吸から逸脱した呼吸が慢性化し、横隔膜の可動性を補うため首や背中の筋肉を過度に緊張させる呼吸のパターンに陥りやすくなるケースが非常に多いです。
慢性的になっている首の違和感や腰痛など、もし思い当たる方はここに根本となる原因が隠されているかもしれません。
少し話がそれてしまいましたが、呼吸から歩行や走行の動きが獲得されるというプロセスを辿っていくと、もし歩く時や階段の昇降時、ランニングの際に膝の痛みや違和感を感じる方は、歩き方やランニングフォームの修正を行う前段階に、膝のストレスを軽減するための回旋運動や重心移動を身につける、呼吸介入というアプローチも大切な要素になると考えます。
自由な呼吸が自由なからだを取り戻す。
前述でもお伝えしたように、私達現代人の多く方に見られるような生活習慣によって本来の呼吸から逸脱した状態が慢性化することで、首や背中の筋肉を過度に緊張させる呼吸パターンを正常なものとしてからだが記憶するようになります。
ここから様々なからだの不調につながることはなんとなく予測されますが、この呼吸そのものが悪者ということではありません。
例えば、100メートル走を全力で走った場合、リカバリーのため呼吸量を増やし酸素を体内に取り込む上で安静時に行う呼吸では間に合いません。
そのため、換気量を増やす手段として首や背中の筋肉を緊張させる呼吸を動因させ、状況に応じて選択をします。
短距離走の陸上選手やサッカー選手など、これはどんな一流のアスリートだったとしても自然に起こる反応です。
しかし、どんなアスリートにもグラウンドを離れれば私達と同じように、それぞれの私生活があります。
競技から離れ、私生活に戻る時には安静時に行うべき本来の呼吸を自然に選択しています。
つまり、その状況や環境に適した呼吸の選択ができるということが大切なポイントになります。
ピラティスはエクササイズで胸式呼吸を行いますが、胸式呼吸を獲得することにそのすべてが集約されているわけではありません。
エクササイズを通して背骨や各関節の柔軟性、姿勢や動きの安定性の獲得のために胸式呼吸を行います。
腹式呼吸も同様に、腹式呼吸のメリットが存在し、どの呼吸方法が良くてどの呼吸方法がダメということはなく、それぞれの状況や環境に応じて自由に呼吸を選択できる振り子を持つことが理想的だと考えます。
また、呼吸に新たな選択肢が増えからだの緊張が抑制されると、このように新しい可動域に対して気づきを与えてくれるケースもあります。
介入したのは呼吸エクササイズ2種目だけ。
この方は企業向けに経営者の方から新入社員の方向けにコンサルティング研修をされており、常に人前に立ちお話をされるというお仕事をされています。
また、担当した企業業績を上げるという責任感と日々向き合うことでからだだけでなくメンタルの緊張状態も高くなりやすい生活習慣を送られています。
ご自身でも日常的に呼吸が浅くなるという自覚があり、それでも対処法が分からず深く息を吸うことに意識を向けていたようです。
呼吸に選択肢を与えるということは、からだが忘れかけていた本来持っている動きの引き出しに気づきを与えるということにも繋がっていきます。
本日のまとめ
呼吸は生まれてから生涯を終えるまでくり返すものです。
呼吸は無意識にも、意識を向けることもでき、何年も積み上げてきたものだからこそ時間は掛ったとしても、丁寧に向き合うことでからだが抱える様々な問題を解決する糸口につながっていくかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
トレーナー 石堂浩毅
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focolulu(ホコルル)
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