『スムーズに腕が振れない…』腕を振って走れない原因と、より快適なランニングのために。

京橋・桜ノ宮からアクセスが便利な、城東区・旭区に隣接する大阪市の鶴見区の今福鶴見にある、からだの悩みを『姿勢』から改善するfocoluluピラティス&パーソナルトレーニングスタジオ代表の石堂浩毅と申します。

 

変則的な進路で接近した台風12号が過ぎ去り、また気温が上がって毎日暑い日が続きますね。

 

私は最近暑さ対策も兼ねて、毎朝1時間のウォーキングを日課にしています。

 

朝でも容赦ない暑さと日差しで普段色白の私でも少しだけこんがりお肌が焼けてきました(笑)

 

室内の環境を整えて熱中症対策を取ることももちろん大切なことですが、適切な栄養摂取やウォーキングなどの低強度の運動、睡眠時間を確保してきちんと休養を取ることで自らの身体の耐性をつけることも大切です。

 

暑さで身体の機能が弱りやすいこの季節ですが、健康的な生活を守れるように過ごしていきましょう。

 

さて、本日はランナーの方向けの投稿になります。

 

4月頃から始まった都市型のマラソン大会のエントリーですが、各大会の抽選結果が発表され今まさに練習に励まれているランナーの方も多いかと思います。

 

走ると膝や足底が痛くなる、肩に力が入ってすぐに息切れを起こすなど、ランナーの皆さんが日々のランニングの中で抱えているパフォーマンスのお悩みは様々ですが、本日は『スムーズに腕を振って走れない』というお悩みについてワンポイントアドバイスを解説させていただきます。

 

腕が振れなくなってしまう3つの原因とは?

・背骨の硬さが腕をおもたい動きに…。

 

スムーズに腕が振れる条件として、背骨が柔軟に動くことが大切なポイントになります。

ランニングの腕の動きを細かく紐解くと、上記画像に解説している胸郭(きょうかく)の動きと連動することによって腕を前後に振っています。

 

胸郭を構成する部位に胸椎(きょうつい)があり、胸椎から生み出される回旋(捻る動き)によって肋骨(ろっこつ)の上を肩甲骨(けんこうこつ)が滑るように動き、腕の振りへと連動する動きの流れがつくられます。

しかし、私達の生活環境の中には長時間のデスクワークやスマホの使い過ぎによって筋肉のバランスが崩れて姿勢が悪化し、スムーズな腕の振りに大切な背骨の柔軟性に影響を及ぼします。

 

背骨のコンディションが腕の振りに良くも悪くも影響を与え、柔軟に動く背骨の状態を維持することがスムーズに腕を振って走ることに繋がっていきます。

 

・『腕を振る』意識が強すぎると、腕を振れなくなってしまう。

 

私が小学生の時、体育の授業で先生から『腕を大きく振って走りなさい』と指導を受けていました。

 

たしかにかけっこで足の速い同級生達は、みんな腕の振りがダイナミックな印象でした。

 

しかし、実際に腕の振りを大きくすることを意識して走ると、肩にガチガチに力が入って余計に腕を振れなくなり、疲労が溜まりやすくこれはランニングパフォーマンス全体に影響を及ぼしてしまいます。

 

スムーズに腕を振るために、腕を振ることを意識し過ぎることで腕が振れなくなってしまい逆効果になることがあります。

 

先ほどの項目でも解説していきましたが、腕の振りは胸椎(きょうつい)からの動きが腕に流れて連動することによってつくられていきます。

腕の振りのスタート地点を胸椎と考えてゴール地点を腕と設定した時、ゴール地点の腕の動きを大きくする意識だと肩や首を動きの支点に使いやすく、肩にガチガチに力が入ってしまう原因になってしまいます。

 

スタート地点である胸椎からの腕振りを意識することで、無理を最小限に推進力を生み出すスムーズな腕の振りに繋がっていきます。

 

・『呼吸』の質が腕の振りにも影響を与えてしまう。

ランニングにおいて呼吸の質は心肺機能だけでなく、実は腕の振りにも関係しています。

 

ここでいう呼吸の質とは、私達が普段日常生活の中で当たり前のように繰り返している呼吸が正常に行われていのかどうかを意味しています。

 

正常な呼吸をコントロールしている主な筋肉として、『横隔膜』(おうかくまく)があります。

しかし、日々のランニングにおいて走行距離が増えて疲労がたまってくると、横隔膜だけでは呼吸をコントロールすることが難しくなってしまい、横隔膜の働きを補うために首や背中の筋肉を使って呼吸をコントロールしようとするスイッチが入ります

 

上記画像のように横隔膜は胸郭の内部で背骨や肋骨に付着しているため、横隔膜による呼吸のコントロールができなくなってくると背骨の柔軟性に影響を及ぼし、腕の振りだけでなく推進力低下の原因にもなり得ます。

 

私達は呼吸を1日におよそ22,000回も繰り返し行っています。

 

呼吸の質を見直していくことも、スムーズに腕を振って走るための大切なポイントになります。

 

スムーズに腕を振って走るためにピラティスを活かす

 

これまでスムーズに腕が振れなくなってしまう原因について解説していきましたが、肩に力が入ったり左右で腕の出方が違ったりなど、うまく腕を振れなくなってしまう原因は生活環境などの影響を受けることによって異なるため、ひとりひとりの原因に対して評価を行いお身体の状態に合わせたエクササイズによってアプローチを行います。

 

具体的なアプローチ方法としてピラティスを活用するこでスムーズに腕を振って走るための身体の土台をつくっていきます。

ピラティスはエクササイズの動きの中で積極的に背骨を動かすことによって、背骨の柔軟性を高めていくことも強みのひとつです。

 

また動きの中で呼吸を繰り返すことで、エクササイズを行いながら呼吸の質にも意識を向けていくことができスムーズな腕の振りの獲得に繋げていくことができます。

ランニングは直線的な動きがほとんどでシンプルな動きの繰り返しにも思えますが、コースによっては坂があったりカーブのきつい道を走ることもあるため、あらゆるコース環境の変化にも適応し安定感のある走りのためのトレーニングを積んでいくことも大切です。

 

ピラティスでは背骨の柔軟性だけでなく、あらゆる環境の変化にも適応するための身体の安定性を鍛えることができるエクササイズであり、スムーズな腕振りに必要な身体の土台を構築するために活きるメソッドです。

 

本日のまとめ

ランニングにおけるスムーズな腕振りは、むやみに腕を振ることではなくスムーズな腕振りに必要な身体の土台つくりを行っていくことが大切になります。

 

今回は背骨の柔軟性・意識の向け方・呼吸の質の3つのポイントからスムーズに腕を振れなくなってしまう原因について解説していきましたが、腕が振れなくなってしまう原因はひとりひとり生活環境などの影響を受けて異なるなるため、個別の評価も大切になりますので専門家のもとで一度指導を受けることもおすすめします。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

パーソナルトレーナー 石堂浩毅

 

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