足裏の痛みについて考える。

京橋・桜ノ宮からアクセスが便利で、城東区・旭区に隣接する大阪市の鶴見区の今福鶴見にある、からだの悩みを『姿勢』から改善するfocoluluピラティス&パーソナルトレーニングスタジオ代表の石堂浩毅と申します。

 

長い間ブログの投稿が止まっておりましたが、本日は足裏の痛みについて書いていきたいと思います。

 

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)、種子骨障害(しゅしこつしょうがい)、踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)、外反拇趾(がいはんぼし)など、足底に出現する痛みは様々であり、一旦症状が落ち着いたかと思えばまた違和感が生じるなど、慢性的な症状としてくり返されることが特徴的でもあります。

 

足底は唯一地面とのコンタクトポイントであり、カラダという構造物の礎を成すがゆえに、その優先順位とは別に足底のトラブルには様々な要素が関わっていることが実際の現場においても多く見られます。

 

要素的な評価として、踵の位置やアーチの形状、足趾(そくし)の緊張、重心の優劣など個々の評価と同時に、脊柱の可動性や股関節、膝、足関節のつながりといった全体的な評価まで多岐にわたります。

 

 

しかし、足部の構造とその働きについては私達専門家にとっても理解が複雑であり、その複雑さからどのように症状に対してアプローチを行っていくのか、指導者としても課題であります。

 

要素的にも全体的にも評価を行う中で、足底の痛みの原因には様々な要因が関わっていますが、地面との唯一のコンタクトポイントという特徴から痛みの原因について考察すると、先ずは土台としての役割が果たせているのかどうかという評価は欠くことができない大切なポイントとなります。

 

インプレース(特定の場所)において、拇趾球(ぼしきゅう)、小̪̪趾球(しょうしきゅう)、踵の3点(トライポッド)で立つと良いということがピックアップされやすく、もちろんそれが間違いということではありませんが、私達は常に立ち止まっていることはなく足部には安定性と可動性の両立が要求されます。

 

歩行を例に取り上げると、前に向かって推進する際には可動性、着地する際は安定性が要求されるように、それぞれのフェーズにおける役割があって両立を実現することで歩行というひとつの移動手段が達成されます。

 

安定させる働きと可動させる働き…双方の両立が足部という土台を安定させることから、双方のバランスが崩れることによって痛みを伴うような違和感に繋がることが考えられます。

 

トライポッドを意識して立つことばかりではなく、足部の構造や役割について少しでも知っていただくことで、足底に起こるトラブルの予防から膝痛や腰痛などの症状に対しても幅広く解決の糸口を掴むことができるかもしれません。

 

足部の1階は『外側』にある。

 

足部の1階、つまり足部の土台となる構造は足の外側にあり、外側に乗りかかるように足の内側の構造があります。

 

 

自身の足を観察すると、外側からでは皮膚に覆われているため分かりにくいですが、解剖学書や実際に足部を模写することで、足部の土台構造を捉えることができます。

 

 

内側ユニット:青く塗られているエリア

(距骨、舟状骨、楔状骨、第1~3中足骨と趾骨)

外側ユニット:色のついていないエリア:

(踵骨、立方骨、第4~5中足骨と趾骨)

 

後方から観察すると、距骨が踵骨に乗るような形で足部の土台が構築されています。

 

つまり、1階部分は外側ユニットが、2階部分は内側ユニットが担う構造をしています。

 

 

また、足の人差し指にあたる第2中足骨は他の中足骨よりも長いことが特徴であり、足底の縦と横のアーチ構造に貢献しています。

 

ここの構造が崩れることによって偏平足や外反拇趾、第2中足骨周囲の痛みなどの原因に繋がることが考えられます。

 

 

足部の発生の視点からも、外側ユニットに関わる骨化の形成は舟状骨や第1~3中足骨など内側ユニットに関わる骨化の形成よりも早く進みます。

 

生後まもなく土踏まずの形成が始まるのではなく、先ずは安定性を確立するために外側ユニットからの発達を進めていくのです。

 

そして、2階部分にあたる内側ユニットが歩行や方向転換など、重心の移動を伴う動きに対して可動性を提供する役割を持っています。

 

そのため拇趾球を過度に意識し過ぎた立ち方や歩き方では、家で例えると1階から2階が倒壊している状態となり、足底に起こる様々なトラブルの原因へと繋がっていくことが考えられるのです。

 

つまり、先ずは外側ユニットが足部の安定性を供給しているという条件のもと内側ユニットの役割を活かしていきたいのです。

 

この関係性が崩れることによって、足だけでなく隣接する膝や股関節、腰の不調の原因にもなりえるのです。

 

現代人を象徴とする姿勢が足の土台を鈍らせる。

 

私達現代人を象徴とする姿勢のひとつに『スウェイバック』という姿勢があります。

(スウェイバック姿勢の原因として、私達の生活習慣や生活環境など挙げられますがここでは詳細を省略します)

 

 

一般的に猫背と解釈されやすいこの姿勢ですが、骨盤が前方へ過剰に傾斜したり、胸よりも骨盤が前方にスライドすることよって、実際には反り腰姿勢と混同しているケースが多く診られます。

 

 

このような姿勢が慢性化すると、広背筋(こうはいきん)や脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん)といった背骨を反らせる筋肉の緊張状態を過剰に高めることによって身体を安定する方法の学習がすすみ、足の外側ユニットが本来の土台としての役割を欠如してしまうことに繋がってしまいます。

 

すると、ハイアーチや偏平足(へんぺいそく)など足のアーチ構造にも影響が現れるわけで、足底における土台としての役割をうまく活用できないまま日常生活の中で歩行や階段の昇り降りなどを繰り返した場合、痛みや違和感などが出現することが予想されます。

 

私達現代人に見られやすい姿勢にも足裏に起こるトラブルの原因に影響を与えています。

 

土台としての働きを促すために。

 

足底腱膜炎や外反拇趾などのエクササイズとして、足趾の体操やアキレス腱のストレッチなどがありますが、これらのアプローチをより効果的に行うためにも足部の土台としての働きを促すことも注目していきたいポイントです。

 

そのためには外側ユニットが足部の1階部分を担うことから、先ずは外側ユニットの感覚を高めるワークが必要です。

 

 

・ビーム材などを活用しながら外側ユニットで支持するように足を乗せる。

(内側ユニットは床から浮いた状態にする)

 

 

バリエーションとして、片脚立位でのバランス運動を加える。

膝上げを繰り返すなど、バリエーションを増やすこともお勧めです。

 

足底には様々なセンサーがあるということを聞いたことがあるかと思いますが、立位姿勢では足底からの情報が70%を占めているとも言われています。

 

また、私達現代人が陥りやすいとも言われるスウェイバック姿勢の影響を受けて生じた広背筋や脊柱起立筋群の過剰な緊張を抑制するため、ハムストリングスという筋肉の活性化が大切になります。

 

 

ハムストリングスは座骨から膝(腓骨頭外側面と脛骨内側顆)に付着している筋肉で、前方への傾斜とスライドした骨盤を後方に引く作用に貢献しています。

 

 

・チェアを活用したブリッジエクササイズ。

骨盤を後傾方向にしお尻を持ち上げることでハムストリングスを活性化します。

 

広背筋や脊柱起立筋群など背骨を反らせる筋肉の過剰な緊張状態を抑制することで、土台となる外側ユニットでの安定性を供給します。

 

本日のまとめ

 

足部の働きは多様であり、影響を受けやすい部位だからこそ要素的にも全体的にも評価を行い、症状に対しての原因について考えていく必要があります。

 

ランニング中や走り終わった後、ヒールを履いている時間が長くなる時、起床後ベットから降りる時など、症状を感じるタイミングも部位もそれぞれに異なります。

 

本日は土台としての役割や現代人を代表とする姿勢の影響から足部の痛みについて書いていきましたが、慢性的になっている足の痛みや違和感でお悩みの方は1度お気軽にご相談ください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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